Q1:回想法って何ですか?
回想法とは自分の経験した過去を振り返る活動を通じて
自らの人生の意味や価値を認める事で
自分の今、そしてこれからの生き方をも
肯定的に受け止める事を目指す心理療法の一つです。
年齢を重ねる中で、体力や精神力の衰えを感じともすると
自信を失いそうになる事もあるかもしれません。
回想法によるプログラムを行うことで
再び自信を回復させ尊厳を保持すると同時に
改めて自分自身の存在意義や生きがいを
見出す効果があるといわれています。
Q2:回想法はどのような人を対象にしていますか?
回想法は1960年代にアメリカで発生した心理療法プログラムです。
日本でも回想法は施設や病院に入所
及び入院している高齢者の方や家で暮らす高齢者の方等
広い範囲で実施されてきました。
1980年代になり更に広い範囲で行われるようになり
デイケア・デイサービス、訪問看護
ホームヘルプ等の分野においても行われるようになりました。
現在実際に回想法が適応されている対象者の方々は
病院や高齢者施設入居中の方
デイサービス・デイケアの利用者の方
在宅で一人暮らしをされている方や家族と同居されている方
認知症を有する方、うつ病や知的障害を有する高齢者の方などです。
Q3:回想法にはどのような効果がありますか?
回想法により過去の出来事や経験に思いを馳せ
「昔の事」を色々と思い出す(回想する)ことで
現在の生活を豊かにするきっかけを掴む事が出来ます。
過去の出来事、思い出、好きだった音楽
懐かしい場所や景色、懐かしい匂いや香り
聞き覚えのある声や歌・・・
良い事辛い事を含め自分が活動的だった頃の思い出と
ともに思い出していくことで今の生活に潤いを
感じることが出来るようになるといわれています。
具体的には
- 「表情が良くなった」
- 「明るくなった」
- 「会話が弾むようになった
- 「意欲が出て来た」等の声が聞かれます。
Q4:どんな方法で行うのですか?
回想法には大きくわけて主に二つの種類があります。
複数人数で行うグループ回想法と
1対1で行う個人回想法です。
グループ回想法
グループを作って行う回想法です。
6~8人くらいの人数で行います。
このような場合はリーダーとサブリーダー
スタッフ2名がサポートに付きます。
複数のメンバーが参加しますので
一定のルールに則りながら行います。
あらかじめトピックを決めるなどして
他の人の話しや回想を共有しながら進めていきます。
個人回想法
スタッフと1対1で行います。
個人回想法は、一人ひとりの個別性を
大切にすることに特徴があります。
じっくりと向き合ってやり取りを展開することが出来ます。
Q5:「コスモス」で行う回想法はどの様なものですか
ご利用者さまとの何気ない会話の中で
回想法の技術を取り入れた支援を行う事も可能です。
又、認知症の症状がおありのご利用者さまに
個別に対応させていただいたり
グループを作って共通のトピックや目的のもと進めていきます。
※PSW(精神保健福祉士が対応いたします)